2012年3月6日火曜日

認知症

昨夜のトークでは40歳からの老いが大きなテーマだったのだが、その中で主催者側のリクエストもあり、認知症について結構な時間を割いてお話した。実はこれまでdementiaという症状にはほとんど関心がなく、アメリカから帰ってきて、本当につい最近、昔「痴呆症」と呼んでいたものを「認知症」と呼ぶようになったことを知ったほどである。だが、昨夜のために今回少し気合いを入れて調べてみたところ、僕の専門分野である記憶のお話にダイレクトに繋がっていて、割と簡単に症状の解説が出来ちゃったんですね。ま、認知症の方とは実際にほとんど接したことがないので、僕の解釈には現実離れしたところもあるとは思うけれど、それほど大きくはズレていないだろうという確信もある。よく考えてみると、MITでお世話になったDickのラボはアルツハイマー病の研究室だった。2006年にはスペインのマドリードまで出かけて、国際アルツハイマー病学会(そんな名前だったと思う)で研究発表をした覚えもある。当時は記憶とシナプスの可塑性の原理に迫るような仕事をしたいと思って研究していたわけだけど、これからは「認知症学者」を名乗る方向でやってみるのも面白いかもしれない。脳卒中とセットで進めていけば、守備範囲広がるよな。

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